強炭酸水

映画の感想中心。たまに雑記

【映画紹介】パーティが舞台の映画2本紹介!盛り上がってるパーティ&盛り上がらないパーティ

 

みなさんパーティ好きですか?

 

日本でパーティって言えば大げさなものに聞こえますが、欧米の方々にとっては結構日常的なイベントのようで。映画の中でも、何かにつけてはパーティやってますよね。 

 

最近たまたま、パーティを舞台にした映画を2本続けて見ました。

それが見事に対照的だったんですよ。

かたや、めちゃくちゃ盛り上がってる陽気なパーティ

かたや、全然面白くない陰気なパーティ

 

せっかくなので、2本いっぺんに紹介します!

 

『クレイジー・パーティ』(2016)

 

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【どんな話?】

 

IT企業のシカゴ支社。業績不振により、支社閉鎖の危機が訪れた。

一発逆転のため大手企業と契約を取ろうとするが、相手企業の担当者はつれない態度。

絶対契約を取らなければならない。

それなら会社でクリスマスパーティを開いて、担当者を接待してやるぜ!みたいな話。

 

 

コメディ映画。原題は「Office Christmas Party」。まんまですね。

会社でクリスマスパーティを開く話です。

 

ただしそれは支社閉鎖を回避するため。気合の入り方が違います。

従業員にも全員参加を要請。

お堅いオフィス全体をクリスマス風に飾り付け、大量の酒や料理を用意。

支社長自らサンタの扮装をし、わざわざ動物園からトナカイも借りてきました。

準備万端!ってことで、取引先の担当者を招き、パーティ開始!

 

なのですが、全く盛り上がらない。

支社長や管理職一同がどんなに頑張っても、取引先は冷たい態度です。

なんならちょっと怒ってる。

そして従業員一同もあんまり乗ってきません。

まあ、もし契約がうまくいかず、職場が閉鎖されたら失業ですからね。

そんな状況でパーティではしゃげる人って多分いないと思う。

 

失敗か・・・と思っていた矢先、奇跡が訪れました。

突然、取引先の担当者がめちゃくちゃパーティを楽しみだすんですよ。

さっきまでイロモネアで笑わない最後の一人みたいな顔してたのに、

ジャケットを振り回して酒をラッパ飲み。

支社長と一緒になって歌いまくります。

 

じゃあ、担当者はなぜ急にパーティを楽しみだしたのか?

 

答え : 頭からコカインの粉末を大量に浴びたから

 

・・・いや、わざとじゃないんですよ?

たまたま、不慮の事故でそうなっちゃっただけです。

 

しかしアメリカ人はパーティすると必ずドラッグ持ち込むのかな?

ハングオーバー!』でもそうだったけど。

まあ、盛り上がるためには一番手っ取り早い方法ですからね、

アメリカ人的な、合理的なやり方と言えないこともないですが。

 

なんにせよ、コカインの力でサンシャイン池崎並みのテンションになった取引先。

そこから全従業員を巻き込み、パーティは乱痴気騒ぎに。

 

ダンス、脱衣、爆発、放火、アホの社員が外部の人間を連れ込む、

会社の備品盗む、2階からダイブ、窓から机を捨てる

・・え、暴動?

 

そのうち酔った裸のおっさんが、

「俺の×××を3Dプリンターでコピーしてやるぜ!」と言い出し、

おもむろに自分のブツをスキャナーに・・・

 

モザイクかけろよ馬鹿!

 

日本の飲み会もこんなだといいのにね

 

いやー、バカな映画でした。もちろん褒め言葉で。

それにしても、アメリカ人的な、楽しむときに底抜けに楽しむ態度は羨ましいですね。

 

どうも日本の会社では、飲み会の場でもいろんな人に気を使いますからね。

この映画みたいな感覚がなくて、どうしても息苦しくなっちゃう。

しかも乾杯は揃ってビールとか、酒を注ぐ時はラベルを上に、みたいな謎マナーが多い。

そういうのにうるさい人が、楽しい飲み会中なのに説教始めたりしますからね。

 

こういうのは良くないと思うんですよ。

何のために飲み会してるかって、みんなで楽しむためでしょ?

楽しむことを最優先するため、みんなで努力をするべきです。

 

この映画を見習えばいいんですよ!

飲み会が始まるやいなや、やかましい上司の頭からコカインをぶっかけて

完全にキメさしてから・・・

 

これ反社会的な発想ですね。言うのやめよう。

 

『インビテーション」(2015)

 

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【どんな話?】

元妻からパーティに誘われて行ったら、カルト宗教に入信していたでござる

みたいな話。

 

 

こっちはスリラー映画。結構いろんな映画祭で賞をとってるぽい。

一応ネタバレは避けながら紹介します。

 

主人公のウィルと元妻には、子供を不意の事故で亡くしたという過去がありました。

最愛の子供を失って夫婦とも精神的に参ってしまい、家庭はうまくいかず離婚。

 

そんな妻から自宅でのディナーパーティの招待状が届き、ウィルは数年ぶりに夫婦で住んでいた家に向かいます。

そこには同じく招待を受けた、昔からの親友たちが揃っていました。

元妻と、その新しい夫が現れて、パーティ開始。

 

でも、元妻と新夫がちょっとおかしい。

初めのうちは楽しいパーティだったんですが、なんかどんどん様子がおかしくなっていくんですよ。

 

・ 元妻が親友の一人を急にビンタ

・ 元妻と新夫がカルト宗教に入信したことを発表

・ その宗教の勧誘ビデオを上映し始める

・ この宗教に入ったおかげで、子供を亡くした苦しみから解放されたと語る元妻

・ 同じ宗教の友人と名乗る大男が途中から参加

・ 大男、妻を殺して刑務所に入った過去を語り出す

・ 家中の窓に鉄格子がついてる

・ 新夫はなぜか常に玄関を施錠したがる

 

もうパーティじゃねえよこれ・・・

親友一同ドン引き。全然盛り上がらない。

それに対してうっとりと幸せを語る元妻と新夫。

 

その後もパーティ(?)のシーンが続くんですけど、映し方が完全にスリラー。

音楽は不穏、会話の間もなんか怖い。お互いの疑心暗鬼がヒリヒリ伝わってきます。

見ているこっちも、いつ何が起こるかわからない緊張感が延々と続く。

 

まあ、そのまま無事に解散、となるわけはないですね。

その後ひどいことになっていくわけです。

 

ゾッとするラスト

 

この映画、ストーリー上の山場に到るまでのパーティシーンがかなり長いです。

その分、元妻の異常性が浮き彫りになり、不安が掻き立てられていく効果はあるのですが、それにしてもちょっと冗長すぎ。

演出に溺れてバランスを崩しちゃった感じするなー。

スリラー的な表現は抜群なのにちょっと残念。

 

ただ、ラストは良かった。

 

詳細は言いませんが、途中であるアイテムが登場し、画面上で強調されます。

そのアイテムがなんなのかよくわからないんですよ。

なんだこれ?とずっと頭に残っていたのですが・・・最後で全てわかります。

こういうことだったのか!と腑に落ちながらも、鳥肌が立つようなラストです。

 

パーティしようぜ!

 

パーティが題材なのに、コメディとスリラー、大盛り上がりと意気消沈、と

対照的な2本でした。

パーティのシーンって人が大勢出てくるので、感情的に引き込まれやすいですね。

楽しいパーティならより楽しく、盛り上がらないパーティならよりしょんぼり。

 

これからパーティの多い季節です。

ハロウィン、クリスマス、忘年会、と機会がたくさん。

パーティ映画見ながらパーティってのも楽しいかもしれませんね!

まあ、今回の2本目を見ながらだと、全員怖くなっちゃうのでお勧めしませんがね!

 

読んでいただきありがとうございました!

 

【映画感想】ベイビー・ドライバー(2017)

 

 

 気になっていたベイビー・ドライバー見に行ってきました!

 正直言うと、公開前までこの作品は全然チェックしてなかったんですよね。ただ、私より先に見た知り合いが、やたら絶賛するんですよ。「初めて同じ映画を連続2回見た!」つって。

 あんまり言うので確認したら、監督がエドガー・ライト。『ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!』『ショーン・オブ・ザ・デッド』のファンとして見逃すわけにはいかない。

 

見てきた感想を、ネタバレにならない程度に紹介していきます!

 

【あらすじ】

 

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 ベイビー(アンセル・エルゴート)。その天才的なドライビング・センスが買われ、組織の運転手として彼に課せられた仕事―それは、銀行、現金輸送車を襲ったメンバーを確実に「逃がす」こと。子供の頃の交通事故が原因で耳鳴りに悩まされ続けているベイビー。しかし、音楽を聴くことで、耳鳴りがかき消され、そのドライビング・テクニックがさらに覚醒する。そして誰も止めることができない、追いつくことすらできない、イカれたドライバーへと変貌する―。

 組織のボスで作戦担当のドク(ケヴィン・スペイシー)、すぐにブチ切れ銃をブッ放すバッツ(ジェイミー・フォックス)、凶暴すぎる夫婦、バディ(ジョン・ハム)とダーリン(エイザ・ゴンザレス)。彼らとの仕事にスリルを覚え、才能を活かしてきたベイビー。しかし、このクレイジーな環境から抜け出す決意をする―それは、恋人デボラ(リリー・ジェームズ)の存在を組織に嗅ぎつけられたからだ。自ら決めた“最後の仕事”=“合衆国郵便局の襲撃”がベイビーと恋人と組織を道連れに暴走を始める―。

公式サイトより引用)

 

監督とキャスト

 

 監督はエドガー・ライト。1974年のイギリス生まれ。アクション映画とゾンビ映画が大好きで、10代の頃から映画制作を行っていた根っからの映画オタクです。

 有名になったのは『ショーン・オブ・ザ・デッド』(2004)。監督の尊敬するゾンビ映画の大家、ジョージ・A・ロメロ監督の『~・オブ・ザ・デッド』シリーズを徹底的にパロディしてます。ゾンビ映画にコメディ要素を持ち込んだことが新鮮で、世界中の映画好きの間で大ヒットとなりました。

 続く『ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!』(2007)は、ハリウッドでありがちなタフポリス映画をパロディ。ちなみにエドガー・ライト監督、マイケル・ベイバッドボーイズ2バッド』をバイブルとしていて、セリフを全部暗唱できるらしい。

 最近ではマーベルシリーズの『アントマン』(2015)で原案・脚本を担当してました。

 

 主役の天才ドライバー・ベイビー役は『きっと、星のせいじゃない』のアンセル・エルゴート。ちょっと不機嫌そうな童顔が、ベイビーという役にあってました。

 強盗の作戦担当である裏社会の大物・ドク役には、『セブン』『アメリカン・ビューティ』のケヴィン・スペイシー。普段は物腰柔らかなのに、冷酷に作戦を進める二面性を持つ不気味さがすごい。

 

 そのほか、ベイビーの恋人・デボラ役はリリー・ジェームズ。強盗の一味で殺人狂・バッツ役はジェイミー・フォックス。めちゃめちゃ怖いぞ!夫婦で強盗、夫・バディにはジョン・ハム、妻・ダーリンにはエイザ・ゴンザレスが出演。

 

斬新なアクション・ミュージカル

 

 本作は、「アクション版の『ラ・ラ・ランド』」ってコピーで宣伝されてました。

 初めて聞いた時、なんだそりゃ?って思ったんですよ。作中で音楽が多用されていることは聞いていたんですが、あくまで基本はアクション映画でしょ?ミュージカル映画の『ラ・ラ・ランド』と対比する意味がよくわからないな…と首を傾げてたんです。

 

が。

 

見てびっくりした。

ミュージカルだこれ。

アクションだけど、音楽がなければ成立しない映画だ。

 

 まず、オープニング開始5分くらいのカーチェイスシーンで完全に心を持ってかれました。銀行強盗に行く一味を、車の中で待つベイビー。耳にはイヤホン、その先のアイポッドから流れるのは『ベルボトムズ』。金を奪って帰ってきた一味を乗せ、音楽の最高潮に合わせて、追いかけてくる警察から逃走を始めます。巧みな運転でパトカーを何台も振り切り、車と車の隙間をすり抜けていくベイビー。そのチェイス中、ひとつひとつのエンジン音、シフトチェンジ、衝突音が、後ろで流れる音楽のビートにマッチしてるんです。

 

 アクションの映像自体も素晴らしいんですけど、そこにピッタリの音楽が加わると没入度が違う!ミュージカルとしてアクションを展開するという、初めて経験する映画でした。

 

 ベイビーは子供の頃の交通事故が原因で、耳鳴りに悩まされています。音楽を聴いている時だけは耳鳴りが止むので、いつでも耳にはイヤホン装備。作中ではBGMとして、常にベイビーが聴いている音楽が流れており、各シーンの出来事が音楽にあわせて起こるんです。街中を歩く足音、銃声、エンジン音など、観客は音楽を通じてベイビーが見ている世界を体験できるんですね。いわば、この映画全体がベイビー自身のサウンドトラックです。

 

 エドガー・ライト監督ってこんな映画撮れるんだ…『ワールズ・エンド 酔っ払いが世界を救う!』では、酔っ払いがハシゴ酒しながら宇宙人と戦うって訳のわからない話だったのに…すごい…

 

ベイビー = 三猿

 

 オープニングのカーチェイス後、逃走成功でゴキゲンのベイビーは、音楽を聴きながらノリノリで街を歩きます。その姿はごく普通の青年で、犯罪に加担した直後とは思えません。そんな中、歩道の真ん中にキリスト教信者と思しき男性が現れ、聖書の言葉が書かれた看板を掲げて叫びます。

「汝の罪を悔い改めよ!」

 

 本作のストーリー上のテーマは、「ベイビーの罪」

 

 ベイビーは、逃走専用のドライバー。裏社会の大物・ドクの元、何件もの強盗事件で逃走を手助けしてきました。ただし、それはベイビー自身の意思ではありません。ベイビーは幼い頃に交通事故で両親を亡くし、生活のために車泥棒をしていたのですが、うっかりドクの車を盗んで売り払ってしまいます。その車には、取引用のドラッグがぎっしり詰まっていました。ドクは、ベイビーのドライバーをとしての才能に目をつけ、ドラッグの損失分を返済するまで強盗を手伝うよう命じます。ベイビーは、借金に縛られて仕方なくドライバーをやっているんです。

 

 ベイビーは、自分が犯罪行為に加担しているという意識がありません。

 仕方なくやらされている仕事、しかも自分は逃走ドライバー。銃をぶっ放して銀行を襲う奴らとは違う。そういう考えです。

 

 だからこそベイビーは、襲撃担当のメンバーと作戦以外で関わろうとしません。殺人狂・バッツから「ガキが何お高くとまってんだ?」と絡まれても知らんぷり。ベイビーが常につけているイヤホンは、ミュージカルとしての本作を成立させる重要なアイテムである一方、メンバーとの心理的な壁の象徴でもあります。強盗の時に必ずかけるサングラスも同様。

 

 これってまさに、「見ざる・言わざる・聞かざる」の三猿ですよね。

 

 日本では日光東照宮で有名な三猿ですが、ヨーロッパやアメリカにも同様のモチーフは存在します。本来の意味は、「世の中の悪いことを見たり、聞いたり、言ったりしないで、素直なまま育ちなさい」ってことらしいです。

 

 ベイビーは何件もの強盗に加担しながら、メンバーと心理的な線を引くことで自分が無垢であると思い続けます。子供(ベイビー)のように。

 

 ついに借金を返済し、ドクの束縛から解放される日が来ました。

 

 ベイビーは、ピザ屋の配達人に転職。そのうえ、ウエイトレスのデボラと恋人になります。彼女も車が好きなので、いつか二人で高級車に乗ってハイウェイを走りたいね…なんて夢を語る毎日。もう強盗なんてまっぴら。

 

 では、これで全て終わったのか?

 ベイビーは普通の生活に戻れるのか?

 

逃れられない罪

 

 ある日突然、ベイビーの前に再びドクが現れ、次の強盗計画へ誘います。当然ベイビーは断りますが、ドクはデボラに危害を加えることをチラつかせながら、参加を強要します。最後に一度だけ、と参加を決めるベイビー。

 

 この強盗計画がきっかけとなり、ベイビーは自分の罪を突きつけられ、一気に裁かれていくことになります。いくら知らないふりをしていても、罪からは逃げられません。

 

 彼はどのように裁かれていくのか?

 本作を見る際は、ぜひこの点に注目してみてほしいと思います。

 

最初から最後まで前のめり

 

 アクションとミュージカルを融合した斬新さ、そして各キャラクターやストーリーの魅力。どれを取っても一流のエンターテインメント。この迫力を体験するには、ぜひ映画館に観に行ってほしい!

 

 オススメの映画です!

 

 

【映画感想】アウトレイジ 最終章(2017)

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【あらすじ】

 元大友組組長・大友は、山王会と花菱会の巨大抗争の後韓国に渡り、日韓の裏社会を牛耳るチャン会長の元に身を寄せていた。済州島で花菱会の花田がトラブルの末、チャン会長の手下を殺害してしまう。一触即発の状態に陥るなか、花菱会の内部では内紛が勃発していた。会長・野村は花田のトラブルをきっかけに反乱分子である若頭・西野を暗殺しようと画策する。一方大友は、仲間を殺害されたことに激怒し、決着をつけるために日本へと向かった。謀略と裏切りが渦巻く暴力団映画三部作の最終章!

 

締めくくりとしてふさわしい豪華キャスト

 

 1作目「アウトレイジ」2作目「アウトレイジビヨンド」ともに大ファンで、何度も見ていた。最終章と聞いてずっと楽しみにしていましたが、期待を裏切らない作品!

 

 今回は、花菱会・会長として大杉漣、花菱会・花田にピエール瀧が出演。

 それにしてもピエール瀧こわいなあ…電気グルーヴ石野卓球と話してる時は普通の陽気なおじさんなのにな。大杉漣は、元証券会社勤務のサラリーマンから暴力団の会長になったという、異色の経歴の持ち主を演じている。これがびっくりするほどしっくりきた。ポロシャツ姿で組の幹部たちに喝を入れてる姿がちょっとお茶目。

 

 前作までのキャストも引き続き出演。花菱会の若頭・西野に西田敏行。若頭補佐に塩見三省。二人とも1作目に比べると結構年取った感じがするけど、その分老獪さというか、何しでかすかわからない不気味な迫力がにじみ出るようだった。西田さんはちょっと台詞の端々でふざけてたけどな!「迷惑もハローワークもあるかい!」ってセリフ、アドリブらしいし。

 

あっさりとした終わり

 

 今作は、これまでよりコメディ要素が多めになっていた。

 

 花田は売春婦を呼ぶたびに、手錠で繋がれて責められるのが好きな変態。最初にチャン会長の手下を殺すきっかけになったトラブルも、「呼んだ女が思うように責めてくれない」って理由で起こったからな。そんなことで人死んだらたまったもんじゃないよ。

 で、最後は手錠に繋がれている時に大友たちから襲撃され、お陀仏。この時の殺され方も、火薬を詰めたギャグボールをくわえさせられて爆死、っていうとんでもないものだった。花田は恐怖で大暴れしてたけど、あんなの笑うしかないよ!ドMのボンバーマンみたいな死に方だった。

 

 ストーリー全体は結構サクサク進む。今作って、多分一番人が死んでるんじゃないかな?100人単位で死んでるはず。でも一人一人に悲壮感はあまりなく、あっさりと写されて終わっていく感じ。それを見る北野武演じる大友も、なんかこれまでと違って感情表現が薄く、何か諦めのムードを感じる。

 いろんな人がレビューの中で言及しているが、今作の雰囲気や大友の行動は北野監督の名作「ソナチネ」に通じる。最後のシーンなんかまんまだし。北野監督は、今作をあくまで大友の極道人生を終わらせるストーリー中心に進めたかったのかな。だいぶ空気感は違うけど、監督の本領を発揮した締めくくりだった。